アマゾネス・女戦士
アマゾネス(アマゾーン)は、ギリシャ神話に登場する女性だけの部族。
黒海はかつてアマゾン海と呼ばれていたことがあり、アマゾネス達は黒海沿岸の他、アナトリア(小アジア)や北アフリカに住んでいました。実在した母系部族をギリシア人が誇張した姿と考えられています。
基本的に女性のみで構成された狩猟部族で、子を産むときは他部族の男性のもとに行き交わりました。男児が生まれた場合は殺すか、奴隷とするか、あるいは父親のもとに引き渡し、女児のみを後継者として育てたようです。
アマゾーンの語源は、弓などの武器を使う時に右の乳房が邪魔となって切り落としたので、"a"(否定)+"mazos"(乳)=乳無しと呼ばれたことからとされていました。
近年では、この説は語感が似ているだけのこじつけであるという考えもあります。明確な語源は現在でも不明ですが、「戦士」を意味するペルシア語の「ha-mazan-」など諸説あります。
南アメリカのアマゾン川もその流域に女性のみの部族がいたという伝説があることから、「アマゾン川」と名付けられたという説があり、アマゾネス(アマゾーン)は、強い女性を意味する言葉として今でも使われています。
ファンタジー作品には、アマゾネスと思われるキャラクターは多数登場します。
漫画「ONEPIECE」の女ヶ島(にょうがしま)には、ボアハンコックが率いるアマゾネス軍団が登場します。マーガレットは古典的なアマゾネスのイメージを漫画化したキャラクターといえそうです。
ギリシャ神話では、英雄ヘラクレスとひと悶着あったアマゾネス。映画「ヘラクレス」(2014)には、ヘラクレスの心強い仲間として弓術に長けたアマゾネスがいます。
マーブルコミックが原作の映画「ワンダーウーマン」は、アマゾネス族を祖先とする女性ヒーローが主人公の映画。戦う女戦士をハイレベルな映像美で再現しています。
ゲームでは、アトラスが発売した「ドラゴンズクラウン」に、両手斧で戦うアマゾネスが登場し、誇張された筋肉が印象的です。
機械の恐竜を狩るゲーム「Horizon Zero Dawn」には弓で武装した女性アーロイが登場します。アーロイは正確にはアマゾネスではありませんが、弓や罠で戦う姿がとても美しくカッコイイのです。
「クロノトリガー」の石器時代に登場したエイラも、原始的な時代の強い女性としてアマゾネスに共通するものがあります。
こうやって並べると、アマゾネスやそれに通じるキャラクターは、実に沢山の作品に登場している事がわかります。そんな女戦士アマゾネスをイラストに描いてみました!
イラスト アマゾネス
戦える強い女性のイメージ原点ともいえるアマゾネス。私が描いている4コマ漫画のシリーズ「すごいよ!オガコさん」も、ドラゴンクエスト10に登場したアマゾネスといえるのかもしれません。